Amazonで予約しておいた"ダークナイト"のDVDが届く。
さっそく再生。
19インチのモニタではロードショーの大画面の迫力とは比べようもないが、逆に一度に画面全体に注目できるので、 ロードショーでは見落としていた細部がいくつも発見できた。そして、「ああ、この場面では、 背後でこのキャラクターはこんな動きをしていたんだ」と発見する度に、また大きな画面で観たくなってしまう。
ロードショーを観たときにも、この映画が、ぼくが観た中で最高に自分にフィットした映画だと感じたが、 それは小さい画面でも同じだった。
ジョーカーが、ほんとうは自らの死を望んでいて、それをバットマンにもたらして欲しいと思っていること。それが、 バイクで迫るバットマンに"hit me"と立ち塞がる真剣なシーンと、 ラスト近くでビルから転落して落ちていくときのじつに楽しそうな笑い声からリアルに感じられる。
そして、どうしてもダブってしまうのは、ヒース・レジャーがこの役を演じきった後に、亡くなってしまったことだ。
バットマンのバイクに立ちふさがるシーンでは、間近に迫る自分の死に真剣な期待を抱き、ビルから転落していくときには、 もうすぐ自分が求め続けた死がもたらされることに歓喜する。しかし、どちらでも、バットマンはジョーカーを救ってしまう。 その救われた瞬間に、ジョーカーは期待が裏切られた悲しみと、非情になれないバットマンに対する哀れみがない交ぜになった目をする。
映画の中のジョーカーは生き延びたのに、リアルなヒース・レジャーは亡くなってしまった。それはどういう皮肉だろう。
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