久しぶりに、いいチームワークで仕事が進んでいる。しかし、 自分としてはアウトドアライフのほうに生活も仕事も全面的に傾斜させようと動き出したとたんに、 デジタルの仕事が動き出すのだから皮肉というか不思議なものだ。
昔、SEGAでゲームの仕事をしていたとき、ぼくはシナリオのチーフだったが、仕事の中身は、シナリオを書くことよりも、 デザインやプログラマとの刷り合わせのほうが比重が大きく、個人的にはいわば異分野の人間たちと付き合って、新しい技術に触れ、 覚えるのがとても楽しかった。
そのうち、CG制作の工程やプログラミング的な負荷などをはじめから考慮してシナリオを検討するというノウハウが身についていった。
今、WEBの世界はCMSやAJAXを軸にしたいわゆる「WEB2.0」がトレンドになっている。この世界では、 単にHTMLをいじって体裁を整えるだけではなく、バックグラウンドで動くシステムについても理解していなければならない。
表現力をつけてきたWEBの世界は、ちょうどゲーム制作の頃と同様に異なる職種の人間の集まりの中で、横断的に仕事を調整しつつ、 クオリティを高めていく作業が要求される。
そんな世界にまた没入して、梁山泊のようにかつての仲間たちとチームワークが発揮できるのはとてもエキサイティングだ。
一方でアウトドアライフに没入し、一方でデジタルの仕事に没入する。 ちょうど対極にあるような二つでバランスをとるのもなかなか面白いかもしれない。精神的な側面から見れば、一方はとても情緒的で、 一方は極めてロジカルだ。このところの自分は、アウトドアに傾斜していたせいというわけでもないが、 精神的には情緒のほうに大きく振れてセンシティヴになっていたので、ロジカルな側へのゆり戻しによって、 ちょうどいいバランスになってきたのが心地いい。
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