**コウモリ探しの秘密兵器「バットデテクター。 右上のダイヤルが周波数調節のためのフリクエンシーダイヤル、左がボリューム。 テープなどに録音するための端子とヘッドホン端子を備える**
**このモデルは、コンパクトタイプで、持ち運びも楽。操作もシンプルで、 だれでもすぐに使用できる**
最近のアウトドアは、登山、トレッキング、 マリンスポーツなどの従来からのオーソドックスなアクティビティに加え、ハイテクな道具を使った遊びがどんどん増えてきています。
なかでも、GPSを使って隠された「お宝」 を探すジオキャッシングは有名ですが(この遊びについては、後日詳しくレポートします)、他にも、 バットデテクティングといったものもあります。
BAT=コウモリ、DETECTING=検出、つまり「コウモリ探し」のこと。 意外に知られていませんが、コウモリは身近にたくさんいます。ぼくが住んでいるのは、東京の西を流れる多摩川の近くですが、この周辺では、 春から秋口にかけての夕方、黒い影がたくさん空を舞います。一見すると小鳥か蝶のようですが、これがまぎれもなくコウモリ。 身近でも夕方から夜に掛けて、バットデテクティングが楽しめるというわけです。
肉眼だけでも注意して観ていれば、コウモリが昆虫を補食する瞬間が観察できますが、 相手はは暗闇の中を超音波を頼りに自在に飛び回っていて、しかも空中で機敏に反転したりするので、注目し続けていると疲れてしまいます。
そこで登場するのが「バットデテクター=コウモリ検出機」です。これは、 コウモリが出す超音波を可聴音に変えて、その飛んでくる方向と距離を測るものです。
バットデテクターを空に向け、フリクエンシーを調節します。すると、 コウモリが出す断続的な超音波が可聴音として聞こえてきます。距離が近ければ音は大きくはっきりと聞こえます。これをレーダー代わりにして、 コウモリが飛んでくる方向を見極めて、そこに注意を向ければ効率的に観察ができるというわけです。
日本には30種類以上ものコウモリが生息しているといわれますが、 それぞれが固有の周波数の超音波を出すので、バットデテクターを使えば、どの種類のコウモリが飛んでいるのかもわかります。
満月の夜にでも、バットデテクターとコウモリ図鑑持参で、空を眺めてみるのも、また面白いですよ。
[参考]
■コウモリの会
http://mail2.nara-edu.ac.jp/~maedak/bscj/
*写真のバットデテクターは、今のところ、国内での取り扱いはありません。 筆者が個人輸入でイギリスの自然観察用品販売店から購入したものです。
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