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レイラインハンター内田一成の「聖地学講座」
vol.152
2018年10月18日号
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◆今回の内容
◯東京スカイツリーとレイライン
・立地とレイライン、結界
・マジカルな符号とその意味
◯お知らせ
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東京スカイツリーとレイライン
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前回も少し触れましたが、9月末から先日まで、「世界ふしぎ発見!」というTV番組の取材であちこち飛び歩いていました。私が登場する11月10日放送の回は、東京スカイツリーに焦点を当て、古代に形作られたと考えられているレイラインや江戸時代に作られた結界などと、東京スカイツリーとの関係について掘り下げる内容です。
東京スカイツリーが、鹿島神宮と富士山を結ぶレイライン上に位置していることは、このタワーの開業時から着目し、ブログなどでも考察しました。そんな拙記事を読んだ人などから、東京スカイツリーの運営会社である東武タワースカイツリー株式会社へも問い合わせが多く寄せられたそうです。
○東京スカイツリーとレイライン
http://obtweb.typepad.jp/obt/2010/04/skytree.html
○東京スカイツリーとレイライン その2
http://obtweb.typepad.jp/obt/2010/04/skytree02.html
○金環食とレイライン、東京スカイツリー
http://obtweb.typepad.jp/obt/2011/11/ecrips.html
果たして、東京スカイツリーは、レイラインや結界を意識して建てられているのでしょうか。また、それが意識されているとすれば、そのことを示すどんな証拠があるのでしょうか。
今回は、番組制作に関わりながら、新たに調べ直すことで見えてきたその「証拠」をご紹介したいと思います。
●立地とレイライン、結界
まず私が気がついたのは、先のリンクでも紹介しているように、東京スカイツリーが、鹿島神宮と富士山を結ぶレイライン上に位置しているということでした。鹿島神宮-富士山ラインには、江戸城や迎賓館(東宮御所)、明治神宮(原宿門)といったポイントが並ぶことは、1980年代の荒俣宏のレイラインに関する著作などでも紹介されていました。ただし、そこには、一部間違いがありました。荒俣氏は鹿島神宮から見て富士山が冬至の入日の方向に当たるとしていましたが、これにはズレがあったのです。当初、私も荒俣説をとっていましたが、後に冬至の入日の方位角に一致しないことに気づき、訂正しました。
鹿島神宮-富士山ラインは、実際には、鹿島神宮から富士山の方角が立春と立冬の夕日が沈む方向に当たります。このライン上にある東京スカイツリーからも、当然、立冬と立春に富士山頂に沈む夕日が見られるわけですが、このことは、開業当初から、ダイヤモンド富士が見られるポイントとして風景写真マニアの間で評判になっていました。
そもそも鹿島神宮と富士山を結ぶレイラインは、鹿島神宮や香取神宮周辺に見られる巨石信仰と太陽信仰に関わりがあります。両社にある要石は、ストーンサークルの中央に位置するキーストーンのようなものと考えられます。古代以前に海が今よりも内陸に貫入していた頃、この周辺は海が目の前まで迫る岬様の地形でした。その岬全体が大きな岩盤を成していて、その先端が、現在地上に露出している要石だと考えられます。太古の人たちは、その岩盤の頂点の形が特徴的なことから巨石信仰の聖地としたのでしょう。もしくは、鹿島神宮の要石が凹型で、香取神宮の要石が凸型をしていて対とみなされていることから、人工的に整形されて御神体とされたとも考えられます。
さらに、鹿島神宮の要石の位置からは立春と立冬の入日が富士山頂に沈み、また夏至の夕日は筑波山に沈む光景が見られ、東の海のほうを見渡せば、夏至から冬至にかけて水平線から登る朝日の往復運動を観察できることから、巨石信仰に太陽信仰が結びついていたのでしょう。
ところで、東京スカイツリーの運営母体は東武電鉄ですが、鉄道事業がレイラインを意識している例は数多く見られます。
何度か紹介していますが、小田急線の下北沢と狛江間の直線路は鹿島神宮―富士山ラインにぴったり沿っています。小田急の創業者である利光鶴松は、この直線路を下北沢からさらに北東に向かって延伸させて、皇居の地下を通すという構想を持っていました。結局、この計画は却下されて、新宿に向かってカーブするルートとなりましたが、利光の計画通りに直線路がそのまま延伸されていれば、同じ鹿島神宮―富士山ライン上にある、東京スカイツリーに当たっていたことになります。
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