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レイラインハンター内田一成の「聖地学講座」
vol.112
2017年2月16日号
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◆今回の内容
◯霊力を表す言葉
・タマ(魂)とカミ(神)、モノ(物)やオニ(鬼)
・霊力のニュアンスを伝える語
◯お知らせ
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霊力を表す言葉
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前回は、タマ=魂を呼び覚まし、それを震わせて活性化させる「魂振り」という信仰と、これにまつわる呪物や依代について解説しましたが、今回は、この「タマ=魂」という概念から「カミ=神」という概念が生み出された過程と、古来、霊力を現すとされてきた言葉について掘り下げてみたいと思います。
【タマ(魂)とカミ(神)、モノ(物)やオニ(鬼)】
「タマ」は漢字で「魂」と書くと、肉体に宿る魂(たましい)というように、個人に付属する限定された霊力のように感じてしまいますが、これは本来はもっと広い意味を持った語です。
大国魂(おおくにたま)や倉稲魂(うがのみたま)のように「魂」が名前に含まれる神もありますし、「御霊(みたま)」といえば、とくに限定されない霊力そのものの喩えで、とくに個人に付属するものではありません。
西行は全国各地を行脚しましたが、とくに伊勢が気に入ってしばしば通いました。そして、伊勢に漂う独特の雰囲気を歌にしました。
「何事の おはしますかは 知らねども かたじけなきに 涙こぼるる」
これはまさに伊勢の地霊=ゲニウス・ロキを表現したものですが、西行が感じた漠然としたものも「タマ」という大きな概念に含まれているといえます。
水鳥が人の内にある「魂」を震わせる呪物として考えられていたと、前回書きましたが、それは水鳥に霊力が憑依するということではなく、本来は目に見えない霊力である「タマ」が水鳥の動きに示現するととらえられていました。他にも、雲、煙、陽炎、蝶などが「タマ」の動きを示現するものと考えられ、それらの動きを「魂振り」につなげたり、動きの変化に霊的な意味を読み取ろうとされてきました。
ところで、「タマ」という概念は何を含んでいるのでしょうか。
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