あたりまえに自然を敬い
あたりまえに自然を畏れ
あたりまえに自然に感謝する
そして、
自らがその自然の一部であることを
日々実感して生きること
また、そこからやりなおそう
1997年、「アウトドアベーシックテクニック(OBT)」というサイトを立ち上げ、そこに、日々の思いや書評などを連ねてきた。この「レイラインハンター日記 2011 - 2013」は、そのコラムの2011年から2013年の分をまとめたものだ。
かつては、HTMLエディターを使って記事を書き、それをアップロードしてウェブページとして見せていた。この頃は、アップロードするまでのプロセスが面倒だったが、2006年からは、ブログツールに切り替えて、だいぶ更新が楽になった。
2001年からは、OBTとともに「レイラインハンティング」というサイトを立ち上げ、そちらでもレイラインや聖地にまつわるコラムを掲載し始めた。
2006年にブログツールに移行してからは、OBTとレイラインハンティングという二つのジャンルの話題をあまり気にせずに、ときにはアウトドアの話題に触れ、ときには聖地について語り、さらに社会的な出来事をテーマにしたり、様々な分野の本について語ったりしてきた。
今回は、ブログ移行してからの様々なテーマが混在している日記をそのまま掲載した。
ぼくにとっては、アウトドアもレイラインも社会問題も、意識の上ですべてリンクしている。あえて、「レイラインハンター日記」としたのは、今のぼくにとって、レイラインハンターとしての聖地研究がライフワークの中心にあって、すべてのテーマがここに収斂されると考えたからだ。
レイラインハンターとしてぼくが追いかけているのは、自然が秘めた様々な叡智であり、それを後世に伝えようとした古の人たちの思いだ。そこには、人と自然との関り合いの機微があり、すべての人間活動のコアとなっているともいえる。
今回収録した日記は、人類史に大きく刻まれる災害である311に続いた原子力災害が起こった年から始まる。東海村がほど近く、事故を起こした福島第一原発とも海岸続きの町で生まれ育ったぼくには、この出来事が重くのしかかってきた。本文を読んでもらえれば、311からぼくの思考がどのように変化していったかがよくわかってもらえると思う。311と原子力災害は、自然が人類に突きつけてきた根源的な問いかけとも言える。
ぼくたちは、まだ、ぼくたちの子孫に安全で安心な社会を残すためにはどうすればいいのかをまったく掴めずにいる。それは、様々な試行錯誤からしか産み出せないものなのかもしれないが、原子力災害の危機から未だに抜け出せず、次の巨大な地震災害が差し迫っている今、できる限り早く、指針を見つけ、実践していかなければならない。自分で、この三年間の日記を編集する作業をしながら、そんな思いをより強くした。
人と自然が共生するためには、どうすればいいのか? この日記を読むことが、そんな考えを掘り下げることになり、そこからほんの僅かな兆しでもいいから、見つけてもらえれば幸甚だ。そして、何か閃くことがあったら、それをメールででもSNSででもフィードバックしてもらい、ともに考えていけるようになれればと願っている。
(「まえがき」より)
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