昨夜は、浜松町にある東京ライフサイエンスインキュベーションセンター(TLIC)の忘年会があった。
TLICは、東京都が、ライフサイエンスやバイオ、ヘルスケア関連の起業を支援する施設で、ぼくの関わっているプロジェクトが起業して、ここに事務所を構えたので、代表やスタッフと一緒にお邪魔したというわけ。
ぼくはまだオフィスに顔を出すようになってから日が浅いので、他にどういう入居者がいるのか知らず、現代的な起業家なら、さぞかしみんな若いのだろうと思っていた。ところが、地下にある食堂を貸しきった会場に三々五々と集まってきたのは、地味なスーツ姿の40代、50代のおじさん(自分もまもなく53歳の紛れもないおじさんだけれど)ばかりで、イメージしていたのとはだいぶ違った。
考えてみれば、今、世で喧伝されている起業家たちはIT分野が圧倒的に多く、最先端の情報通信やコンピュータサイエンスをリードしていけるのは若い頭脳やセンスだから、当然、その分野の起業家の年齢は若くなる。ところが、世の中はITだけで回っているわけではなく、モノづくりや旧来からのサービス産業だっていまだにビジネスの主流であることに変わりがない。
今の時代、どうしてもネットを介して仕事をすることが多いので、IT分野の情報が過多になる。すると、どんどん若い人たちが産業をリードして、自分は逆に加速度的にロートル化して取り残されたような気分になってしまう。ところが、TLICに集う起業家の平均年齢が47歳と知って、なんだか急に元気が出てきた。
内輪の二次会を終えて帰宅する道すがら、何気なく寒空を見上げると、きれいな暈の掛かった満月が清々しく、まだまだ新しいことができると闘志が湧いてきた。
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