カラマツ林の中から空を見上げると、冬枯れの枝の向こうに星明かりが可愛らしく輝いている。
未舗装の斜面を小さな車が息を切らせながら登り詰めると、急に視界が開けて、星空が広がった。
大きくうねる海のような形の丘の片隅に、ストローベイルで囲まれた一軒家が建っている。 薄闇の中に浮かび上がる白い建物はグリム童話の中にでも出てくる砂糖菓子の家のようだ。
メルヘンチックなエクステリアに対して、インテリアはとてもシックで、古材を利用した柱に漆喰塗りの壁が巡り、 自然石の欠片を散りばめた床に、重厚なアンティークソファやテーブルがさりげなく配されている。
そして、広いフロアの北端に、この重厚なストーブが鎮座していた。
ソープストーンといわれる蓄熱性に優れたフィンランド産の石を重ねたこのストーブは、 中で赤々と火が燃えているのにその外側に触っても、やや熱めの風呂に手を差し入れたような温度で、 小型自動車ほどもあるこの石塊全体がフロアの温度を均等に、ちょうどいい加減に温めている。
窯の中は空気がうまく対流する構造になっていて、燃焼効率がとても高いという。
自家焙煎のマイルドなコーヒーを味わい、フィンランドストーブから流れ出てくる心地良い暖かさに身をまかせていると、 ふいにここが銀河鉄道の待合室であるような気がしてきた。牧場のうしろのゆるい丘を登っていった先の黒い平らな頂上、 北の大熊星の下にぼんやり普段よりも低く連なって見えるその頂上にある銀河ステーションの待合室の片隅のような……。
もう一月もすると、このフィンランドストーブのあるロッジの前の丘は菜の花で一杯になるのだという。その頃、また訪ねてみよう。
>笠川さん
○○コーヒー、すっかりファンになってしまいました!!
同じような寛ぎ空間を作りたいなと想っています。
BMW BIKESですか、懐かしいです。
15GSで全国駆け回りました。
今年も、またレイラインツーリングで駆け回ろうと思ってます。
イベント、ぜひ、いらしてください!!
投稿情報: uchida | 2009/04/11 19:07
写真のストーブを見てびっくりしました。
1月に訪問した大町の○○コーヒーではないですか!
森の中の一軒家、素敵なお店でした。
BMW BIKESの記事を興味深く読ませていただきました。
イベントに参加し、直接お話しを聞きたいと思っています。
投稿情報: 笠川啓二 | 2009/04/10 19:51
>Ez!さん
コメントありがとうございます。
場所は大町市の東のほうになります。
まだ寒くて、菜の花は咲いてませんが、GW頃には満開になるようです。
このストーブ、なんと2tあるそうです。
大型乗用車並みですね。
一度据え付けたら、移動は困難ですね(笑)
投稿情報: uchida | 2009/03/25 08:53
菜の花でいっぱいというと、北杜市辺りでしょうか。
重厚ながら室内環境にもいい、このストーブ、
いい雰囲気ですね。
投稿情報: Ez! | 2009/03/25 04:41