この1年くらい悩み続けてきた……と言ったら大袈裟だが、それでもかなり悩んでいたことがある。それは、ツリーイングで使う 「フットループ」と呼ばれるロープの扱い方だ。
フットループとは、ツリーイングでロープを登っていく際に、足を入れて立ち込むためのループ状のロープで、 メインロープにプルージックで結びつける。
このプルージックが曲者で、フットループに体重をかけると結び目が締まりすぎて、 いちいちノットを緩めてやらないとメインロープに沿って滑らせることができなくなってしまう。
足に着けるアッセンダーを使えば簡単なのだが、そうした専用ギアを使わなくても、何か方法があるはずだと、ずっと思い続けていた。
のど元まで言葉が出かかっていて思い出せない状態というか、 解決策が手を伸ばすところまで降りてきていながら今ひとつ届かないというか……。
それで、暫定的にカラビナを使って上の写真のような方法を試していたのだが、これだと、 フットループ自体を持ち上げるにはカラビナを滑らせるだけでいいのだが、 このままフットループに立ち込むとカラビナが滑って降りてしまうので、下側のメインロープを持ち上げて、手で支えなければならなかった。
これでは、本来腕力を必要とせずに登っていけるはずのツリーイングが、腕力勝負となってしまい、本末転倒。
あれやこれやとカラビナにロープを絡ませて試していたのだが、決定打が降りてこなかった。
それが昨日、別な用件でロープワークを調べていると、クレムハイストというフリクションノットの変形で、 カラビナを絡めた方法を発見。
さっそく実験してみると、これがまさに、ずっと求めていた方法だった……これできつく締まったプルージックに苦しまずに、 スムーズに登れそうだ。
だが、さらに考えてみたら、クレムハイストだけでもノット全体が締めつけられるということはないから、 プルージックよりはるかにマシだった(笑)。
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