洞爺湖サミットの主要議題が環境問題ということもあってか、メディアは何でもかんでも「エコ、エコ!!」。 ほんとにエコのことを考えているのなら、大勢のスタッフを繰り出して、大量のエネルギーを使って取材なんかせずに、 ミニマムな代表取材団を派遣して、公式発表だけ伝えればいいだろう。
そもそも、これだけネットが発達しているのだから、わざわざサミットのための器を作って、厳戒態勢敷いて、 お金とエネルギーを大量消費しなくても、バーチャルな場をホスト国の日本が用意して、 各国代表のアバターでも使ってオープンな会議をすればいいのではないか?
バブルの時には、湯水のごとく金を使うことを「美徳」として、お祭りに仕立て、つい最近はホリエモン式の錬金術をはやし立て、 その同じ「口」が、「地球のためにエコを!!」と唱えているのだから、まったく呆れてしまう。
地球は、たぶん害虫にしかすぎない人間なんかに自分のことを考えて欲しいなんて思っていないだろう。 バカな人間が文明崩壊で死滅した後、10万年くらいかけて何もかも浄化して、「人間以外」 の生き物が暮らしやすい地球に再生しているに違いない。
ぼくは、基本的にエコロジカルなライフスタイルは悪くないと思っているし、自分でも、心地よく実践していきたいと思っている。
でも、それを「正しいこと」として、人に押しつけたりはしたくない。
今回のG8では、2050年までに50%のCO2削減を共通目標にしようとして、それを中国やインドにも押しつけようとしている。 それに対して、これらの新興諸国は先進国は今までさんざんCO2を吐き出しておきながら、 自分たちの都合を押しつけるばかりだと反論している。
新興諸国が公害を出さないようにしなければ地球環境は悪化していってしまうのはわかるけれど、 それを一方的な押しつけで枠にはめようというのは、おかしな話だ。そもそも、我々、先進国の人間が、 新興諸国の生産力に頼ってモノを大量に作り、それを消費するからこそ新興諸国の公害が引き起こされているのだから、 そうした新興諸国に依存する部分を少なくしていけばいい。
怪しげな中国食品に頼らず、それを日本産と偽装する怪しげな企業の加工食品にも手を出さず、 なるべく素性のはっきりした食品を口に入れ、お仕着せのレジャーで時間とお金を使う前に、もっと身近な自然に目を向けて、 自然と親しむことの楽しさを再確認したらどうだろう。
この頃、近場の移動は自転車を使うが、それはことさらエコを意識しているわけではなくて、 この春から引っ越してきたところが周囲に緑がたくさんあって気持ちが良く、道を選べばクルマの通りも少なくて、 安心してサイクリングできるようになったからだ。
そもそも、自分の身体を動かして、思い切り爽やかな空気を吸って、汗を流す事が好きで、今までの都会生活では、 それが満足いくだけできなくてストレスが溜まっていた。それが、少しだけ自然に近づいたことで、生活の中で気持ち良さが増えた。
エコロジカルなライフスタイルというのは、ぼくにとって「地球環境を守る」なんて大それたためなのではなく、単に「気持ち良さ」 の追求だ。エコというよりエゴライフ。ぼくは純粋に地球のためを思って地球環境のために尽くそうなんて思っていない。
ただ、ありのままの自然が好きで、その自然に浸って暮らしたいだけだ。そのために地球が住みやすい環境であって欲しい。そして、 そのためにできることはしていこうと思うだけだ。
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