ほ乳類の進化の過程で、ある時、陸に残り続けたものが人間になり、 海に向かったものがクジラやイルカになったという話があるそうです。
近年、ホエール・ウォッチングやイルカとの触れ合いによる癒しなどがブームになっていますが、もしかすると、 ほ乳類としての自然な本能を失わず、大自然と調和して生きているクジラやイルカと触れあうことで、 人間は深い安心感が得られるのかもしれません。
また、ルーツを同じくするほ乳類として、クジラやイルカも人間を同種とみなすからこそ、 親しみをこめた仕草や挨拶を返してくれるのかもしれません。
友人が、沖縄の慶良間にホエール・ウォッチングに行き、大きな鰭を見せて反転したり、潮吹きしたり、ジャンプしたり、 様々な表情を間近で見せられて、とても感激して戻ってきました。このときは、漁船を仕立てたウォッチング用のボートから見ただけで、 いちばん楽しみにしていたシーカヤックで触れあう近さまで行くことはかなわなかったそうですが、次は、 絶対シーカヤックで近くまで行って一緒に遊んでもらうんだと、目を輝かせていました。クジラと人との間には、 何か言葉ではいい表せない交流のようなものが生まれるんだなと、そんな話を聞いて思いました。
『ザ・ホエール・ウォッチング』は、英国Quarto社発行『THE WHALE WATCHING』の完全翻訳版のホエール・ ウォッチング写真集&図鑑です。世界中で見ることのできるクジラ・イルカ類を網羅し、貴重な実写真やイラストとともに解説。
それぞれの種類の概要だけでなく、体形や大きさ、行動、潜伏パターンなどの“識別するための”特徴や、 どこでいつ見ることができるかの“ウォッチングするための”情報、また生息環境、生息海域、個体数などの最新データも収録。
ホエール・ウォッチングのためのガイドとしてはもちろん、豊富な写真を眺めているだけでホエール・ ウォッチングの臨場感が伝わってきます。
日本では、これから夏の間にかけて、小笠原、沖縄、紀伊半島沖などで、回遊してくるクジラたちと出会うことができるそうです。
ぼくは、ゴールデンウィークに熊野古道を巡り、その仕上げに紀伊半島沖でのホエール・ ウォッチングを楽しんでこようと計画しています。
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