昨日から今日にかけて各地は大雪に見舞われました。ちょうど昨日は寒の入りで、二十四節気では20日までが「小寒」、 さらに2月3日までが「大寒」にあたり、一年でもっとも寒い季節ということになります。
小寒や大寒という言葉は「二十四節気」という暦に基づいたもので、昔の人たちが主に農事暦として利用してきたものですが、 今年のように、寒の入りに大雪に見舞われると、経験則から編み出された二十四節気のような暦が正確であり、 生活実感をともなったものであることがよくわかります。
ぼくは、いつもデスクサイドに「えこよみ」を置いて、その日の二十四節気と七十二侯を確かめるようにしています。 七十二侯は二十四節気をさらに細分化しておよそ五日間ほどの間に移ろう季節を表現したものです。
1月6日から10日までは七十二侯では「せり、すなわちさかう」。 春の七草の一つである芹が雪の下で成長していることを表しています。
寒という季節の中には、すでに春の準備が着実に進んでいる。そんなことを「せり、すなわちさかう」という言葉が、 はっきりとイメージとして実感させてくれます。
「えこよみ」は、「地球のことを考えよう」をテーマに、様々なプロダクツを生みだし、イベントを企画する"Think the Earth project"がプロデュースして、一昨年から発行されている絵本で、今年は07、08年版が発売されています。
植田真さんのほのぼのしたタッチの水彩に加藤久人さんの優しくわかりやすい解説を載せた、心和む一冊に仕上がっています。
自然の微妙な変化を二十四節気、七十二侯という古代から受け継がれてきた言葉に翻訳されると、自分たちは自然と一体であり、 人間は紛れもなく自然に生かされているんだということを実感させてくれます。
●Think the Earth project●
http://www.thinktheearth.net/jp/
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