昨年のちょうど同じ時期に開催して、生憎の雨ながら好評だった「GPSで遊ぼう in 四国」を今年も12月11日に開催した。
今年は野遊び屋とJAF香川の共催で、ぼくはオブザーバーという形になり、9日に現地入りして、システムなどの打ち合わせをした後、10日にセッティングを行った。
GPSを使った宝探しは「ジオキャッシング」としてアメリカから始まって、今は世界中に広まっている。これは、GPS持参で「宝」を隠しに行った人が、隠した場所の緯度経度を測り、その数値と周囲の手がかりをジオキャッシングのサイトに掲載して、それを見たジオキャッシャーがGPS片手に探しに行くというものだ。
ぼくたちが行っているものもこのジオキャッシングを手本としたものだが、去年はセッティングの時間が満足に確保できなかったため、指定した緯度経度の場所に行って、周囲に見えるランドマークを携帯電話で報告してもらうというバーチャルなシステムで行った。
今年は、「やっぱりその場で『お宝』が手に入らないと、実感が薄いよね」ということで、野遊び屋の扱うアイテムをお宝として数箇所に隠し、これを文字通りジオキャッシングしてもらうことにした。
第一ポイントは山の斜面の柿の木。どこからどう見ても普通の柿の木だが、近くに寄ってよーく見ると……。第二ポイントはこれも柿の木がキーで、山の中の柿の木を背にして西へ20歩進んだ場所に……。第三ポイントはいったん海岸に出てGPSポイントに達した後に、東へ30歩、南へ……。第四ポイントは、まず小さな祠を探し、その背後の……といった具合。これは仕掛けるほうも楽しい。
今回はご家族で参加してくれた方もいたが、大人がGPSの操作方法でとまどっているうちに子供たちはすぐにマスターして、ずんずん先へ進んでいく。もっとも大人と違ってあまり細かいことを考えずにGPSの指示に従ってあっちこっちと駆け回るので、一緒に付いている大人はたいへんだ。
ガイダンスに1時間ほど、クエストに2時間弱、そしてベースに集合してから各チームの軌跡を比較などして楽しみ、今回のイベントは終了。子供たちも飽きずに半日楽しんでくれて大成功だった。
次回はもっとロングスパンのコースも用意して、本格的なジオキャッシングイベントとしてみたい。
ところで、イベント終了後、まだ日が暮れるまでにはだいぶ時間があったので、スタッフと希望するお客さんで、近場のジオキャッシュを探してみることにした。
アメリカのサイトに繋いで香川県のキャッシュを探すと、少々離れているが高速を使えば3、40分で行けそうなところに発見。
さっそく野遊び屋のワンボックスに全員乗車して愛媛県との県境に近い自然公園へ向けて出発した。
遠く瀬戸大橋を望む山の上の展望台から茨に覆われた崩れやすいガレ場を下っていく。先回りして藪で棘まみれになって探していたY氏は、「もう誰かが拾うたんや。もうここにはあれへん」と早くも諦め気味。
開けた場所なのでGPSの精度も高く、ぴったり目標まで0mを指すも、それらしきものは見当たらない。
誰もが諦めかけたとき、いったん斜面を降りてきのこ狩のようにアプローチしていたO嬢が「あったー!!」と歓声を上げる。
岩の間に隠されていたジオキャッシュをゲットして、ログブックに書き込み、さらにタッパーの中にあるアイテムから好きなものを選んで、代わりに午前中のイベントでゲットしたアイテムを入れる。「お宝」をゲットしたO嬢はすっかり今日一日でジオキャッシングにのめりこんでしまった模様だった。
現場までの移動もGPSのナビゲーションに頼り、現場でもピンポイントへつめていくのにGPSを使って、まさにGPS三昧の一日だった。
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