早朝、東京を発って那須へと向かった。
那須岳の麓の長閑な山里の一角に広い敷地を擁する「二期倶楽部」というリゾートがある。縁あって、 ここで6月と8月にツリーイングのイベントを開催させていただくことになり、下見のために敷地内の林を歩いた。
コナラを中心とした雑木林は、この付近一帯の自然林だが、二期倶楽部の周辺では立ち枯れが目につき、下草も生え放題で、 「山が荒れている」という印象を持った。
ところが同じ植生の二期倶楽部の敷地内では、下草が刈られ、余計な枝が払われて、林全体が明るく、 木々が周囲に比べてだんぜん息づいている。
ずっと、レイラインハンティングを通して、「聖地」 と呼ばれるような場所に漂う「地霊」の気配を追い求めているが、ここを初めて訪ねてみて、あらためて、地霊と呼ばれるような土地の雰囲気は、 本来その土地が持っているものと、その土地に関わる人間が引き出すものと、両方の要素があることを感じた。
その土地固有の地霊に魅かれた人が、この土地に拠点を置き、地霊とコラボレーションすることによって、新たな雰囲気を生み出し、 そこに新たな人たちを魅きつけていく。
このコラムでも幾度か「土地に呼ばれる」 といったことをテーマにしたエントリーをアップしたが、それも、はじめに地霊とコラボレーションしている人があって、その人が発する「響き」 のようなものに導かれて、ぼくも呼ばれているのだろうかと思う。
二期倶楽部へお邪魔するきっかけとなったのは、六本木で行われたあるセミナーで、 そのスピーカーだったMCプランニングの薄羽さんの話に感銘を受けて、メールを差し上げたことだった。ちょうど仕事場が近くで、 お会いして直接お話すると、レイラインのことやツリーイングのことで盛り上がった。そこから、 ツリーイングのワークショップを二期倶楽部でという企画に発展していった。
昔から、セルフビルドハウスに興味があって、昨年の11月にストローベイルハウス造りのワークショップがあるというので、 那須の会場へ出かけていった。
その時、いままであまり那須という土地を意識したことはなかったのだが、どことなく心魅かれる気がした。
そのストローベイルワークショップの会場は二期倶楽部の目と鼻の先だった。
打ち合わせが済んで、インターチェンジへ向かう大通りに出ると、とあるカフェが目についた。"SHOZO CAFE"。 ぼくが愛用するトラベラーズノートの仕掛け人、デザインフィルの飯島さんがblogで日本一のカフェと紹介していたところ。
スッとハンドルを切って、駐車場に車を滑り込ませると、なんだか懐かしい場所に帰ったような気がした。
使い込まれたテーブルと椅子がさりげなく並べられて、落ち着いた照明の中で大きな木の室の中にいるような安心感のある空間。 コーヒーをじっくり味わいながら、トラベラーズノートに、今日の地霊との出会いの印象をメモした。
気長に待ちますので(笑)
投稿情報: Ryu | 2009/04/19 18:57
>Ryuさん
ぼくは、以前、松岡正剛氏の記事で二期倶楽部のことを知ったのですが、自分がお付き合いすることになるとは思いもよりませんでした。
まだ、新参者で、勝手もわからず、また、二期倶楽部のお客さんとはかけ離れた境遇ですので、御案内は到底無理かと(笑)
投稿情報: uchida | 2009/04/17 18:49
二期倶楽部は、学生時代に雑誌か何かの紹介で知ったんですが、妙に心に引っかかっていてずっと気になっている場所でした。
一度案内してください。
投稿情報: Ryu | 2009/04/14 14:53