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レイラインハンター内田一成の「聖地学講座」
vol.95
2016年6月2日号
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◆今回の内容
1.聖地感覚
・聖地に惹かれるということ
・聖地コラボ
2.お知らせ
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聖地感覚
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先月の21日と25日、駒込にある養源寺弘法堂ギャラリーで行われていた『IZU HEJI--伊豆辺路--』展の企画でトークショーに出演させていただきました。この展示会は、聖地写真家・久保田光一氏と宝珠悉皆師(ほうじゅしっかいし)・那須勲氏のお二人が伊豆の聖地をテーマにした写真とアートジュエリーを展示したもので、企画の段階から関わらせていただき、伊豆にかつて存在した「伊豆辺路」という修験の巡礼路を展示会の場に再現し、トークショーでは伊豆辺路がどんなものであったのかを解説しつつ、三者三様の聖地に対する眼差しをお話するというものでした。
さらに28日には、朝日カルチャーセンター横浜教室で初めてとなる講座を開きました。こちらは『古代中世の方位思想』というタイトルで、方位に基づいて聖地を見ることで聖地に秘められた意味が見えてくるということ、その手法としてのレイラインハンティングについて話しました。これは、私流の聖地探索のベースともいえる内容でした。
トークショーも講座のほうも、私が聖地探索を始めた原点を見直すような話をしながら、あらためて「聖地とは何か」「人はなぜ聖地に惹かれるのか」といったことを考えていました。
そこで、今回は「聖地学」の基本中の基本ともいえる「聖地とは何か」ということ、聖地と人との関係における「聖地感覚」について、断章的に触れてみたいと思います。
【聖地に惹かれるということ】
人が聖地に惹かれるのは、そこが他とは異なる特別な場所だからに相違ありません。しかし、聖地が他の土地とどう違うのか、聖地には何があるのかという解釈は人それぞれ異なります。また、実際に聖地に足を運ぶときの目的も人によって異なるでしょう。
聖地には人を癒やしたり安心させたりする力が宿っていると考える人がいます。また、聖地に行ってお参りすれば、ご利益が得られたり託宣のような啓示が得られると考えて出かける人もいるでしょう。一方、純粋に聖地に秘められたものが何であるのか知りたくて聖地に赴く人もいれは、聖地で感じられるものを自分の表現に活かしたいと思って出かける人もいるでしょう。多くの人は前者で、後者のような人は少数だと思います。
自分をこれに当てはめると、癒やしの力やご利益といったものには興味がなく、純粋に聖地というものが何なのか知りたいので、後者になります。
この講座でも、またブログなどでも触れてきましたが、私は「パワースポット」という言い方に違和感を持っています。聖地には何か特別な力があるのはたしかなのですが、それは、そこに行けば誰でも気持ちがいいとか癒されるといった、人間にとって都合のいいようなものではないと思うからです。
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