毎年、夏には週末ごとにツリーイングの体験会があって丸一日フィールドで過ごす。昨年は雨がちでイベントが流れることが多かったが、今年はほぼすべてのイベントが開催された。
一昨年の地獄のような猛暑では、インストラクターの中にはイベント終了後に点滴を打って体力を回復させていた者もいたが、今年はそこまではいかなくても35℃を越える暑さの中で力仕事をしていると朦朧としてくる。
メインのフィールドは埼玉県北部の国営武蔵丘陵森林公園で、ここは猛暑で名高い熊谷が近く、内陸型の気候のため、周囲が緑に囲まれていても耐え難い暑さだった。この夏は、イレギュラーで群馬県の神流湖にほど近いフィールドでもイベントを行うことになって、こちらは湖の水面を渡る風が吹き抜けて快適だった。
このフィールドは、栗の木がメインで、ロープセッティングをしていると時おり明るい緑色の毬栗が落ちてくる。暑さが厳しいのは辛いけれど、こうして秋の気配に出会うと、夏が終わってしまうんだなと、少々寂しい気もしてくる。
最近、欧米のように学校の始業を9月にしようという動きが出てきているけれど、そのほうが人間のライフサイクルに合っているような気がする。春に学校が始まって、すぐに初夏から真夏へと移り変わっていく季節では、心は表に向いてしまって集中できない。それよりも、夏に思い切り表で体を動かし、秋には気分を入れ替えて、冬に向かって表に出る機会が少なくなっていくのに合わせてじっくり勉学したほうがよほど効率がいいと思う。
幸い、ぼくは自由業だから、一人、9月始業のつもりで、来月からは腰を据えて仕事をしようと思う。
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