昔、日本の各地では彼岸の中日に東にあるお宮や寺にお参りして朝日を拝み、西にあるお宮や寺で夕陽に拝む風習があったという。 さらに、この日一日、太陽を追うように歩いて、一日を太陽とともに過ごす「御供(おとも)」という風習もあったという。
春の彼岸の中日・春分はそこから昼が長くなり始める、いわば「昼の世界」の始まりの日。秋の彼岸の中日・ 秋分はそこから夜が長くなり始める「夜の世界」の始まりの日。
一年を大きく二つに分けて、昼の半年は自然の恵みをたくさん得るために精力的に働き、夜の半年はその恵みを収穫して、 大切にいただきながら静かに暮らす。
昼の世界と夜の世界の切り替わりの節目には、太陽とともに一日を過ごし、その恵みに感謝する。
化石燃料を大量に消費する時代が終わり、自然エネルギーを有効に使おうという時代に移り変わった今、こうした昔の風習を思い出して、 太陽=自然エネルギーのありがたさを実感してみるのもいいかもしれない。
**秋分の日の夜明け。外房上総一ノ宮にある玉崎神社。東に伸びた参道の向こうから太陽が昇り、 一の鳥居と二の鳥居を結ぶ**
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