日曜日は、久しぶりにダートランを楽しんだ。
群馬県の嬬恋で行われたBMWジャパン主催の"GSチャレンジ"。金曜の前夜祭から始まって、土曜にはツーリングイベント、 ライディングスキルチャレンジ、そしてコンサート、 日曜日はツーリングとスキルチャレンジの第二部と続くプログラムの日曜日のツーリングにスポット参加した。
朝4時に起きて現場へ駆けつけ、そのままコマ図を使ったツーリングイベントに参加。全長70kmのコースの中には、 けっこうなダートがあって、ブランニューのR1200GSADVで思い切り突っ走った。
自宅から関越道を自走で現地まで行く間、ピュアオフロードのタイヤ"カルー"は、凄まじいロードノイズを上げて、 難聴になりそうになる。舗装路では、かなりクセがあって、必要以上に切れ込んでヒヤッとする場面もあるこのタイヤだが、 これがひとたびダートに飛び込むと、地面をわしづかみにするようにトラクションして、超重量級のADVをグイグイと前に進ませる。同時に、 舗装路では怖いほどのオーバーステアがダートでは、ADVを軽量トレール並みに、ヒラリヒラリと転回させてくれる。
思えば、2002年のツールドニッポンに1150GSで参戦して以来、GSで本格的にダートを走るのは6年振りだった。
現場では、GS乗りとしてお馴染みの松本充治さんや吉友寿夫さんとも久しぶりにあって、楽しい時間が過ごせた。
なにより、参加者みんなが、そして主催者もとてもアクティヴで、 大人の趣味としてのツーリングやオフロードライディングを楽しむこの独特の雰囲気は、久しぶりに古巣に帰ってきた和みを感じさせてくれた。
ところで、気分良く戻ってきたのに、ネットニュースで、とんでもない鬼畜な事件が起きていたことを知った。
生きる望みがなくなって自殺する奴もずいぶんバカだと思うが、今回の鬼畜に比べたら、自分の命を絶ってしまうほうがよほど高尚だ。
人に注目してもらいたいとか、人に認めてもらいたい、あるいは自分のほうを振り向いて貰いたいと思ったら、 それなりに努力するしかない。何の努力もせず、ウジウジとして、引きこもり……しまいには、自分のうだつがあがらないのを人のせいにして、 社会を恨む。
それだけだって、人間として最低なのに、逆恨みから人を手に掛けるなどというのは、もはや人間ではない。
こういう鬼畜には、まともな法制度なんて適用してやる必要など、まったくないと思う……。
世間には、いろんな悩みを抱えていても、一生懸命考えて、なんとか人生を切り開いていこうと悪戦苦闘している人がたくさんいる。 そんな人ほど、朗らかで、優しくて、誠意に溢れている。
今回、GSチャレンジに訪れた人たちだって、ただ底抜けに明るくて、ハッピーなわけじゃない。人間だから、みんな、それぞれ、 悩みや苦しみを抱えている。だけど、こうして、勇気を出して、表に出て、仲間たちと接してみれば、生きる勇気と喜びが湧いてくる。
ぼくだって、今、とても大きな苦しみを抱えている。だけど、行動すれば……少なくとも、表に出て仲間を見いだせば、 それが解決する糸口がつかめる、あるいは、糸口をつかもうという前向きな気持ちになることができる。
だから、もし、今、自分の殻の中に籠もってしまっている人がいたら、まずは、扉を開けて、陽を浴びて、 どこかに必ずいる仲間を探しに行ってほしい……。
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