午前中、イベントワークのセッティングをなんとか制限時間内に終え、確保体制でも合格点をもらった我々。午後は、 具体的なレスキューの講習に入った。
十分に安全を確保して行っているツリーイングでは、過去にシリアスな事故は一件も起きていない。でも、 落ちたら危険な高所に達するわけだから、安心することはできない。
樹上で事故が起きたという事例はないが、イベント時に、気軽に登って、下を見たら怖くなって動けなくなってしまったといったことは、 けっこうあるという。SRTの講習では、樹高35mあまりのセコイアに登ったが、これは、たしかに怖かった。下を見ると、 足の震えがおさまらなかった記憶がある。ロープの途中ですくんでしまった人をレスキューするのも、 インストラクターの重要な仕事というわけだ。
DRTでは、ロッククライミングで確保に使うフルージックというロープワークを変形したブレイクスというノットを制動に使う。
ぶら下がった要救護者の側まで上り、体を確保した上で、自分のブレイクスと要救護者のブレイクスの両方を握って、下降する。 あるいは、相手のブレイクスの上にカラビナを掛けて、こちらのハーネスとスリングで結んで降ろす方法などを、 タイムを計りながら実践していく。
最後に、要救護者のハーネスをこちらのハーネスにドッキングさせた上で、向こうのロープを切断して、 要救護者を回収する方法を試した。
これは、ぼくが遭難者役となったのだが、脱力してロープにぶら下がっていて、それを切断されると、 わずか数十センチの落下にもかかわらず、激しいショックが加わって、とくに首への負担が大きく、寝違えたようになってしまった。
こうしたアクティビティは、危険も十分に自覚した上で、安全の上にも安全を重ねて行わなければならないと、 自覚させられた瞬間だった。
★OBTツリーイングプログラムがスタートしました★
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