北向きの仕事部屋が底冷えして、さすがに深夜になると辛いので小さな電気ストーブを灯した。本当は、 ブルーの炎がきれいなアラジンストーブを置きたいのだが、狭い部屋には過剰装備……。引っ越しして広い部屋に移ったら、 あの昔ながらの石油ストーブを真ん中に据えて、仄かな暖かみに包まれて、明け方まで読書しようと目論んでいる。
四国でアウトフィッターを営む友人がブログで、「ベースにアラジンストーブが入った」とうれしそうに書いていたのは、二、 三年前のちょうど今時分だった。
GPSを使ったフィールドでのクエストを一緒に開催して、そのとき、ベースを訪れると、 ログハウスの広間の真ん中に新品のアラジンストーブが鎮座して、優しい温もりを放っていた。そして、 スタッフみんなの穏やかな笑顔がその周りに並んでいた。
人が……人と人との関係が時間とともに変化していくのは仕方のないことだ。しかし、あのとき、 あのアラジンストーブの周囲に集っていた笑顔の輪がなくなってしまったのは残念だ。
今度は、ぼくが山の中で、アラジンストーブを囲む笑顔の輪を作ろうか……。
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