1996年、アラスカを舞台に野生動物を追い続けてきた写真家、星野道夫氏がカムチャッカで熊に襲われて亡くなった。
ちょうど、その頃、SEGAで一緒に仕事をしていた現Think the Earthの上田壮一さんが、 ガイアシンフォニー3の助監督を務めることになっていた。 ガイアシンフォニー3では、メインの登場人物に星野道夫さんを据えて、彼の視点を通した自然、地球というものを表現しようとしていた。
上田さんは、ガイアシンフォニーの監督龍村仁さんと一緒に何度も星野さんと会って、内容について打ち合わせをしていた。そして、 映画がクランクインするという直前、あの悲劇が起こった。
当時、地球環境保護に関わる仕事にシフトしようと、ガイアシンフォニーの仕事に情熱を傾けていた上田さんが、 星野さんの悲報に接して肩を落とした姿を今でもよく覚えている。
まだ残暑の厳しい9月、浅草で星野さんの写真展が行われることを知って出かけていった。
そして、先日、ガイアシンフォニーの最新版が上映されるので観に行き、 その中で、星野道夫が再び印象的に取り上げられているのに接した。
そんなことがあって、これも先日紹介したが、ガイアシンフォニーシリーズのDVDを購入して、懐かしくバックナンバーを観て、 3の中に登場する星野さんと対面した。
自然の中に、優しさや調和、そして人と自然との共生をテーマに写真を撮り続け、文章を記した彼の仕事は、今だからこそ、 求められているのだという印象を強くした。
そんな星野さんの魂を忘れないようにと、来年のカレンダーは、彼の「悠久の大地」にきめた。
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