先日、沖縄に御嶽(ウタキ)を訪ねに行ってきました。
御嶽とは、沖縄の自然信仰の聖地で、そこに神が降り立つ盤座(いわくら)として崇められ、大切にされている場所です。
本土のほうでは、山が古くから信仰の対象としてされてきたことはよく知られています。富士山、白山、立山は日本三大聖山と呼ばれ、 他もほとんどの山は修験者や僧の修行の場として開かれました。かつては、「登拝(とうはい)」と呼ばれて、 山に登ること自体が信仰の究極の行為とされたものでした。今でも、山の頂上で御来光を拝んだりしますが、それは、山岳信仰の名残といえます。
沖縄では、そんな本土では一般の間では廃れてしまった自然信仰がいまだに色濃く残り、御嶽と呼ばれる場所が本土でいえば、 神社のような場所として、多くの参拝者を集めています。
また、亜熱帯の色濃い自然の中には、大小の拝所があって、やはりたくさんの人がお参りに訪れます。
沖縄といえば、長い夏と澄んだ海からマリンスポーツのメッカとして連想されますが、 そのあたりのアウトドアアクティビティの紹介はまた別の機会にするとして、今回は、沖縄の「信仰」の世界から見た、 この土地の自然について紹介してみたいと思います。
沖縄では、ユタやノロという一種の巫女が信仰を支えています。古く琉球王朝の時代には、 聞得大君(きこえおおきみ)と呼ばれる女性の神職が王と同等の権力を持っていました。 琉球の精神世界は女性によって支えられていたともいえるわけで、それは、琉球を開いたとされるのが、 アマミキヨという女神であったという創生神話に由来するものでもあります。
今回、ぼくが訪ねたのは、久高島に降臨したアマミキヨが、沖縄本島に移り開いたとされる七つの御嶽でした。
**沖縄創生神話に因む七つの御嶽。今回、すべての御嶽を訪ねた**
**世界遺産にも指定され、多くの観光客を集める齋場御嶽(セイファーウタキ)**
**アマツヅ御嶽では、ちょうど石門の向こうに沈む冬至間近の夕陽に迎えられた**
**女神の島久高島のクボー御嶽は男子禁制。この御嶽だけは、 踏み込むことは控えた**
コメント