シルクロードの旅から戻って、東京の湿度の高さに喘いでいたら、日本の自然を思い出させようかとでもいったように、台風の洗礼。
どうやら関東は避けて東の海上に遠ざかっているようだが、湿度0%の乾燥地帯とはまったく異なる湿潤気候の典型を感じさせられた。
タクラマカン砂漠では、親しい友人への土産と自分の思い出にと砂を採取してきた。均一な微粒子で、 このまま砂時計に使ったら良さそうにサラサラと流れる砂は、日本の海岸などでは見られないものだ。
これはちょうどタクラマカン砂漠を縦断する「砂漠公路」の真ん中、砂漠のど真ん中で採取したものだが、 黄色い砂とともに雲母の破片のような黒い粒とキラキラ輝く石英がかなりの割合で混ざっているのがわかる。
この砂漠の下には莫大な石油が眠っていて、今、盛んにそれを採掘しているわけだが、この砂を眺めていると、 この死を連想させるモノトーンの世界が、鉱物的には豊かな土地であることを実感させてくれる。
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