昨日は、早朝にクチャを立って、キジル千仏洞、天山神木園などに立ち寄って、アクスの町に深夜に到着した。
連日、12時間を軽く越える行動で、さすがに疲れがたまってきているが、様々な表情を見せてくれる自然が、 そんな疲れも一気に吹き飛ばしてくれる。
天山神木園に向かう途中で、懐かしい山容が姿を現した。天山山脈最高峰の「トムル峰(7435m)」。20年前、 この山の麓でキャンプをした。幻の花といわれる雪蓮が咲き、これも幻の動物といわれる雪豹が生息するといわれる秘境。
20年前、そのピークを目の前にして、いつか必ず頂上に立つと決めたが、なかなか実現できずに長い年月が流れてしまった。でも、 またこうして対面できたということは、この山にぼくは呼ばれているということだろう。
今度は、この山に登るために再訪しよう。
バスの中では昨日の記事で紹介した「コックス& キングスパキスタン」社長のシャーさんと、天山を間近に拝んだことをきっかけに、山の話で盛り上がった。
「5月と10月がね、フンザから見るカラコルムが最高なんですよ。ベースキャンプ近くのホテルからだと、ベッドに入ったまま、 目の前に7000m峰がたくさん見えますよ。この時期は、空の色も最高で、天国にいるみたい。ぜひ、いらしてください」
フンザは、新疆のカシュガルからカラコルムハイウェイを越えて、パキスタン側に入った高原にある街。20年前には、 中国とパキスタンの国境となるクンジュラブ峠まで入って、その先は想像するしかなかったが、今は、 ここも自由に行き来できるようになっている。
10月のフンザ行き、シャーさんと会って、こんな話をするのもご縁だから、ぜひ実現させたいと思う。
**荒野の中を行くコンボイ。
この風景の中に突然現れたホテルは「中国石油」関係者のためのもの。時々、石油の掘削精製施設が現れる。タイム油田開発によって、
新疆経済は一変した。現在は、上海まで伸びるパイプラインが建設中で、これが完成すれば、より一層、
開発に弾みがつくだろう**
**左:夕暮れ迫るタリム盆地に向かって、天山から下っていく。
右:砂漠の中に忽然と現れるアクスの街。西部開発の西の拠点となっている**
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