**この夏新登場のファイントラック「ラミースピン」シリーズ。着ているほうが涼しく感じる、 クールビズならぬクールアウトドアなクロージングだ**
東京は蒸し暑い梅雨に突入し、沖縄は梅雨明けして真夏の太陽が燦々と輝き、いよいよ夏本番といった雰囲気になってきた。
毎年、日本の蒸し暑い夏にはうんざりしてしまうのだけれど、今年は、新素材ウェアのおかげで、涼しい顔をして過ごせそうだ。
近年、アウトドアウェアは、様々な革新が進んで、冬場のレイヤードが従来のモコモコのダウンスタイルから、ベースレイヤー、 ミッドレイヤーに工夫を凝らして、ロフト(厚み)を極力抑えながら保温力を確保して、しかも動きやすいといった形になったが、夏のウェアも、 「クーリングウェア」という新しい発想で革新が続いている。
クーリングウェアとは、文字通り、そのウェアを着ていると涼しく感じられるというもの。具体的には、吸汗とその拡散性を高めて、 汗をかいたときに、素早く吸収拡散して肌をドライに保つと同時に、繊維表面からの気化性能を高めて、 気化熱を奪うことで涼しさをもたらすといったもの。
今回は、従来のレイヤードシステムを根本的に革新した神戸のブランド「ファイントラック」から新たにリリースされた『ラミースピン』 シリーズのロングスリーブジップネックとTシャツを試してみた。
ラミースピンシリーズは、新開発のラミースピン糸を用いたもの。 中芯に強度が高く吸汗性に優れたラミー麻とさらに吸汗加工ポリエステルをブレンドして、 その外周を吸汗拡散性に優れてしかもUVカット機能を持つ異形断面ポリエステル糸をスパイラル状に巻いて作られるラミースピン糸は、 従来の化学繊維や天然繊維では発揮できなかったクーリング性能を持たせることに成功した。
着心地は、洗濯前では、薄い綿のTシャツなどと比べると、ほんの少しだけ生地の重さと肌触りのカサ付き感があるけれど、 一度汗をかいたり、洗濯してしまえば、綿のナチュラルさと変わりない。
蒸し暑い最中にロングスリーブのジップネックシャツで運動をして過ごしてみると、かいた汗がたちまち吸い上げられて、 拡散していくのが体感できる。さらに、湿度がかなりたかいにも関わらず見る見るうちに乾いてゆき、当然、涼しく感じられる。
これが綿のシャツだったりすると、汗を大量にかくとたちまち繊維の保水性が飽和状態になって、 ビショビショで肌にまとわりついて不快になってしまうところだ。
Tシャツのタイプのほうは、はじめから着心地も綿素材のものと変わらず、違和感なく着用できる。こちらも、 汗の吸収と拡散性は驚くほどで、明確にクーリング性能が体感できる。
来週から出かけるシルクロードでは、「酷暑」だろうから、このラミースピンがいきなり活躍しそうだ。
**吸汗拡散性を簡単にテストしてみる。コップの水を垂らすと、すぐに水分が拡散していくのがわかる。 さらに内側に手を当てて、 少し体温を加えると、一気に気化して、たちどころに「濡れ」 が目立たなくなってしまう**
**ラミースピンは消費熱量が高く(気化性能が高い)、速乾性に優れる。さらに保温性を示す「クロー値」 も他のクーリングウェアに比べ半分程度なのがわかる(グラフはファイントラック提供)**
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