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それは、とある山里に突然現れた。
武甕雷を祀る社の背後、古来、幾度も落雷に遭って幹が裂け、大風に遭って枝を折られてきた。しかし、変わらぬ力強さを漲らせて、そこにあり続ける。
猛る甕雷そのものの化身であるかのように。
しかし、その漲る力は、雷を呼ぶ依代であるからというよりも、吸引した大地の息吹であり、吸引する力そのものであるように思える。
縄文の土器の、あの複雑な表象も、じつは火炎ではなく、彼らの身近にあった樹木の吸引力を表したものではなかろうか。
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