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レイラインハンター内田一成の「聖地学講座」
vol.141
2018年5月3日号
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◆今回の内容
◯寒川神社・江の島補遺。場の力
・香川の寒川
・片瀬山伝説
・場の力
◯お知らせ
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寒川神社・江の島補遺。場の力
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ゴールデンウィークも後半に入りましたね。私は、ゴールデンウィークに入る少し前から引っ越しでバタバタしてまして、ようやく今になって仕事環境も整い(光回線の開通は15日とのことで、それまでは近所でwifiを間借りすることになりますが)、ホッとしたのもつかの間、この原稿を書いています。
思えば、ちようど40年前、バックパック一つで上京し、それから30年間都内で暮らし、さらに10年をさいたま市で、そして再びミニバン四往復分の荷物を積んで、振り出しに戻ってきました。
故郷を後にしたときは、ローカルの鉄道からJR(当時は国鉄)常磐線に乗り換えて、上野駅まで3時間あまりの旅でしたが、今は高速網が実家の間近まで伸び、都内まで1時間半ほどでアクセスできるようになりました。また各地へ出かけるのにも、都内を経由することなく短時間で行けて便利になりました。
というわけで、しばらくは実家を拠点にノマド的にあちこち移動しながら、聖地研究にも没頭していきたいと思っています。
さて、本題です。
この講座の139回では、相模国一宮の寒川神社に秘められた謎について考察しました。その最後に、「サムカワとサンガワ」の小見出しで、香川県にある寒川(サンガワ)という地名の土地と相模国(神奈川県)の寒川との関連性、五色台に祀られた崇徳上皇の眷属に相模坊という相模国大山の天狗がいることを解けない謎として記しました。現地調査のときには、ヒントになるような資料もなく、長い時間がかかると思っていましたが、ひょんなことから、その謎が解けそうな糸口が見えてきましたので、今回は、まずそれをご紹介したいと思います。
それから、前回の江の島にまつわる話でも、前回触れた『江島縁起』の詳細がわかり、前回紹介した腰越という地名の由来に齟齬があったので、これを訂正して、寒川の話とともに補遺として取り上げたいと思います。
さらに、今回は近況的に、先日聴いてインスパイアされたトークショーを紹介しつつ、聖地を巡る「場の力」について触れてみたいと思います。
●香川の寒川●
前々回の最後に、相模国の寒川や相模坊天狗が、なぜ遠く離れた讃岐で祀られているのかという謎を宿題にして、時間をかけてゆっくり調べてみると書きましたが、配信の二日後に、朝日カルチャーセンター湘南教室の講義の際に、思わぬ手がかりを得ることができました。
この講座を元にした講義が終了した後、参加してくれていた方が私のところにやってきて、「内田さん、寒川神社のある相鉄線の寒川駅の隣駅が何駅か知ってますか」と話しかけてきました。
普段、聖地を訪ねるときに、私は車で巡ることが多いので、残念ながらその駅を知りませんでした。そこで、ちょうど開いていたデジタルマップで確認してみると、南隣の駅の名は「香川駅」でした。
「寒川神社を神社を中心にした地域は、古代から近世にかけて高座郡と呼ばれていたのですが、中世の高座郡を支配していたのは香川氏なんです。その香川氏が讃岐に進出して、讃岐香川氏になったのです」と、解説してくれました。彼は、長らく地元の高校で教員をしながら郷土研究をされ、定年後はさらに深く調査研究されている青山さんという方でした。
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