今回のツリーイング「DRT(ダブルロープテクニック)」を伝授してくれたインストラクターは、ツリー・マスター・ アカデミー北関東支部の梅木氏。じつは、彼とは昔からの友人で、 一緒に北八ヶ岳のスノーシューツアーなども企画したことがあるアウトドア仲間でもある。
カヌー、登山、テレマーク……と本格的なアウトドアアクティビティを数多くこなし、アウトドアガイドとしても活躍していた彼が、 あるときからツリーイング一本槍となり、そのインストラクターとツリーイング技術を用いた林業とを職業するまでになっていた。 いろいろな楽しみを知る彼がそれだけに打ち込むのだからよほど魅力があるのだろうと、3月に体験会に参加して、 ぼくもツリーイングの世界に見事にはまって、講習に参加するということになったわけ。
登降の技術は、昔とった杵柄とでもいうか、大昔にかじっていたロッククライミングの技術と大差なく、一部、 ロープワークが思い出せないところがあった程度で、問題なくマスターできた。スキルに関しては、 基本的なロープワークを二つ三つ覚えれば済むことなので、別にロッククライミングの経験などなくても、すぐに覚えられる。といっても、 高いところに登るわけだから、常に転落のリスクはいるわけで、安全確保やレスキューといった技術と意識は必須で、 けして安易に考えてはいけない。
今回、この講習を受けてとても興味を持ったのは、木を相手とするために、樹木の特性や枯れ方、 木の病気などにとても敏感になることだった。
梅木氏は、樹木医のサポートもしながら、自分も同様の技術と意識を磨いている。登山では、安全に楽しく山に登ろうと思ったら、 必然的に地理気象についての知識に興味を持ち、実践を通じてそれを学んでいく。シーカヤックなら、必然的に海の生理に興味を持つ。 アウトドアアクティビティは、その対象とするフィールドについての知識を深めていくことが大きな楽しみの一つだ。だから、 ツリーイングをきっかけにして、梅木氏が林業や樹木医に興味を持ったのもよくわかる。
ぼくは、山に登っていて、木について知りたいと思いながらも、なかなか種類を見分けることができなかった。ところが、今回、 座学で木の種類と特性や病気などについて学び、自分がいろいろな木に触れてみると、自然にその違いや種類がわかるようになってきた。
これから、幾度かインストラクターの資格を取るまで講習に通いつつ、木について学ぶためにも、プライベートでいろいろな木に登り、 触れてみたいと思っている。
**一日目の夜は、木の種類や病気、
危険な枝などについて標本をもとにじっくり学ぶ**
**翌日は、前夜の座学を踏まえて、木の選び方を実践。さらに技術トレーニングの後に検定を受け、
「ツリーイングクライマー」に。これで、一応、一人でもツリーイングが楽しめるようになった**
コメント