昨日、下町に行く用事があって、浅草橋の問屋街に足を伸ばす。
去年から愛用しているトラベラーズノートのスタイルで、 オリジナルなものが作ってみたくなり、革問屋の端材を購入。その足で新宿に行って、 東急ハンズでトラベラーズノートの補修キットとリフィルを揃える。
ブリコラージュといっても、ただ端材をオリジナルと同じサイズにカットして、 補修キットの細いドローコードと錫のパーツを使ってリフィルを挟んだだけ。
でも、こんな手仕事でも、不思議に作業に没頭できるもので、いい気分転換になった。
もともと手先は器用なほうで、バイクやらPCのメンテナンスやカスタマイズは自分でやってしまうほうだが、クラフトとなると、 何故かおっくうなのと、自分に絵心がないのが良くわかっているので、なかなか手をつける気になれない。
今回、材料の仕入れから仕上げまで、ほんの半日ほどだったが、ゼロから自分で意匠を考えて作るのは大変だけど、 こうしてオリジナルのコピーからはじめてみればいいだろうと気がついた。
先日、 武相荘を訪ねたときに、日本のダンディの代表ともいえる白洲次郎が、武相荘で隠居生活を送りながら、どうやら木工に目覚めたようで、 いろいろなものを手作りしていたことを知った。室内外の調度から、什器、 身の回りの小物の一つ一つまでこだわりをもって選び抜いたものを揃えていたのに、自分が作ったものは、安っぽいベニア板が材料で、 仕上げも雑……でも、そんなところが、とても愛嬌がある。
木工の道具や農具などは立派なものが揃っていて、いかにもモノにこだわりそうな白洲らしいけれど、案外、 それで作るモノはアバウトなところに、妙に好感を持ってしまった。
そんなことを思い出しつつ、自分が作ったモノにかなり満足して、しばらくブリコラージュの虫が疼きそうな気がしている。
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