今年は、自分の人生を激変させる年となる。
だが、この年明けは、いつもと変わらず、一人デスクに向かって沈思するあまりにも平穏なものだった。激動の始まりは、 得てしてそんなものなのかもしれない。
昨年は、思春期の頃、もっとも影響を受けた思索者であった河合隼雄さんが亡くなったが、その追悼集として編まれた 『考える人 2008冬号』には、とても印象的な言葉がたくさん散りばめられていた。
そんな中で、もっとも心に響いたのは、「人が生きるということは、自分の物語を作り出すこと」 という小川洋子氏との対談で語っている部分だ。人生とは、シナリオのないドラマだ。だからシナリオはその都度、 自分で創造していかなければならない。それを怠れば、目標も生き甲斐も見えなくなり、ひたすら他人に縋るか、 不平を言って過ごさなければならなくなる。
どうせ、自分の物語を紡ぎ出すなら、力強い物語がいい……そんな気持ちにさせてもらった。
それから、こんな一文も良かった。「……都合のいい偶然が起こりそうな時に、 そんなこと絶対起こらんと先に否定しているひとには起こらない。道に物なんか落ちていないと思っている人は、前ばっかり見て歩いているから、 いい物がいっぱい落ちとっても拾えないわけでしょ。ところが、落ちてるかもわからんと思って歩いている人は、見つけるわけですね……」。 まさに、ユング派の面目躍如。
楽天主義こそが物事の解決策を示し、革新と進化をもたらす。それを肝に銘じて、激動に飛び込んでいこう!!
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