シーカヤックとの出会いは、かれこれ6年以上前になる。
日本ではじめて全国的にシーカヤッカーが集結した「シーカヤックミーティング in 牛窓」 に縁あって参加し、広い海原に漕ぎ出して、自由に進むその開放感に感動して、以後、ワンシーズンに二、三回、四国や若狭、 西伊豆などで漕いできた。
ぼくは、10代の頃からオフロードバイクに乗り、道無き道を走るツーリングやデザートレースを楽しんできた。 シーカヤックに初めて乗ったとき、まず、オフロードバイクに感覚が近いと思った。自由にフィールドを走り回り、 体重移動でターンしていくその運動感覚……そんなところが、ずっと馴染んできたオフロードバイクにそっくりで、じつに取っつきやすかった。
そして、シーカヤックのほうは、遮るものが何もない海原だけに、オフロードバイクよりもさらに世界は広く、 エンジンに頼らず人力で進むナチュラルさや、デッキに荷物がたくさん積めて、無人島へ渡ってキャンプするツーリングなどでは、 贅沢に食材や酒を用意して、オートキャンプ並みに贅沢な夜が過ごせるのも魅力的だった。
ぼくは、茨城県の鹿島灘沿いの小さな町で生まれ育ったが、海が近くにはあっても、荒れた外海のため、泳ぐこともできず、 「海は怖いもの」という先入観から、マリンスポーツは敬遠気味だった。
それが、シーカヤックのおかげで、海がとても身近なものになった。
先週末、よくアウトドアで一緒にアクティビティを楽しむOさんが、今年から葉山で独立してシーカヤックツアーのアウトフィッター「オーシャンズ」 を立ち上げた木下剛さんのところを訪ねてシーカヤックに乗るというので、ぼくも便乗して、初冬の一日を海で過ごすことにした。
じつを言えば、一昨年の夏に西伊豆で漕いで以来、二年ぶりのシーカヤックだった。
当日は、三浦半島の葉山町にある公園の駐車場に集合。
オーシャンズのツアーでは、艇も装備も全てレンタルで揃い、行動中の食事も用意されているので、身一つで出かけていけばOKだ。 まったくの初心者でも、簡単な講習の後、海へ漕ぎ出し、本格的なツアー開始となる。それだけ、シーカヤックという乗りものは、 敷居が低くて馴染みやすく、しかも、大海原を自分で航海しているという満足感が味わえる。
艇は基本的にシングル艇とタンデム艇があって、初心者は安定感のあるタンデム艇に乗ることになる。 Oさんもぼくもシングル艇で漕いだ経験も何度もあるが、久しぶりということもあって、今日は二人でタンデム艇に乗ることにした。
タンデム艇の場合、前に乗る人がナビゲーター役となり、後はラダー(舵)を操って、艇の方向を定めていく役となる。
準備が整ったところで、艇を浜へ下ろし、Oさんが前に、ぼくが後に乗り込んだ。
**葉山公園駐車場に集合。タンデム艇1、
シングル艇2のこじんまりしたツアーになった**
**11月下旬としては異例の暖かさで、他にもここを出発するツアーがあった**
**本日のぼくのいでたちは、陸上でも着るベースレイヤーの上に夏場のシーカヤックスタイルを纏って、
さらにトレッキング用のソフトシェルジャケットという軽装。木下氏は寒さに備えてドライスーツを用意してくれていたが、
この格好で十分だった**
ツアーの詳細は、次回お伝えします。
■オーシャンズ■
http://blog.ocean-s.jp/
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